Art Site Horikawa-II

徒然なる思いも含め書く事を積み上げ、アートの発想、構想力を鍛える。

反射板の虹など3題

 

玄関に置いてある自転車の車輪についている反射板の作用で入射の角度により時々虹が現れます。毎年何回か取り上げてきているネタです。今日の7時過ぎの撮影です。虹色を見ると癒されます。

f:id:niigata-art226:20210719082054j:plain

f:id:niigata-art226:20210719081947j:plain

f:id:niigata-art226:20210719081945j:plain

 

その2

 拙作の〈石〉の作品集の編集に取り組んでいます。前書きや後書きを書いているのですが原稿ができたと思って読みとまた直したくなってしまいます。書きたい内容な同じでも、文章の形でどう書いたら良いかは言葉の組み合わせが無数にあり難しいです。この文章もできたと思って送った後に手直ししたものです。

 

あとがき(案)

 

〈石〉は生成当初に沢山の皆様より、作者の思考と実力を超えた高度な視点から批評、コメント、評価をいただきました。そして30年後に美術史家富井玲子の論考に取り上げられ、作品としての息を吹き返しました。私は、〈石〉を再開する論理を獲得するに至りました。〈石〉は生成時のコンセプトを纏って螺旋を描いて再生成を遂げ、機に応じて送り続けられてきました。

 

〈石〉は、自然石、針金、荷札(切手と消印を含む)の3つの物質でできています。石は針金が外されればたちどころに元の自然に帰ります。針金は錆、荷札は紙であり劣化していきます。これまでに送付された〈石〉が今日の時点でどこにどうあるかは、受け取られた人の管理下に属し、知ることはできません。その視点から宮沢壯佳や松沢宥が1969年の〈石〉を今日まで劣化を防いで大切に保管してこられたことを知り大感謝・感動でした。

 

一連の〈石〉送受のプロセスに関わった皆様には剥き出しの石に荷札が付いた姿で驚かせ、ご迷惑をおかけしました。〈石〉を送付された皆様、批評、コメント、評価をいただいた皆様について本書の覚書で敬称を略して公表させていただきました。皆様、よろしくご理解を、そしてその非礼をお許しください。遅まきに過ぎますが皆様に「大感謝!ありがとうございました」を捧げます。

 

〈石〉はNYでの展示後Misa Shin Galleryの辛美沙のもとで新たな舞台に誘われ、内外の展示施設に収蔵されました。私は描いた夢以上のことが実現し、大いに喜び、そして恐縮しています。

 

今日の私は〈石〉を中心に据えて、絵画、彫刻、オブジェ、パフォーマンス、Mail Art 、E-mail Art、E-Stamps、Tensegrityによる立体表現,CG・automatismなど様々な表現を随意応変に展開しています。76歳を過ぎ、アートに関わって創作、発表、享受を楽しむ充実ある日々を過ごしており、心境はとても幸せです。

 

さて、アポロ11号の月面探査から50年を過ぎて、世界の大富豪が30億円もの代価を払って10分程度の宇宙旅行を自慢し合う時代となっています。これを人類の進歩と言えるでしょうか。私の〈石〉は誰にも与えられている想像力を駆使してそのような価値観を問い続けます。

 

終わりに。富井玲子なくして本書はありませんでした。出版にあたり、現代企画室に大変お世話になりました。心よりお礼申し上げます。

 

 

 

堀川紀夫 Horikawa Michio(2022.2)

 

その3

2008年の新潟現代美術家集団GUNの軌跡展に長岡のギャラリーmu-anに送った〈石〉です。

オーナーの立見迪子さんから返していただいて手元にあります。

f:id:niigata-art226:20210719092146j:plain