同じことを繰り返すことから飛躍するために、大げさな言い方ですがアートの真髄を改めて自学することが肝要です。自分の原点に立つことが肝要です。
絵でも、彫刻でも、インスタレーションでもなんでもいいのですが自分の魂の表現としたある表現を生成させて認められ成功を納めても、それを原型に同じ表現を単純に繰り返すことでは魅力を失います。
2008年にロンドンに行ったとき、テートギャラリーでフランシス・ベーコンの回顧展があり、一見してベーコンらしい3点セットの作品が沢山出品されていたことを思い出します。ベーコンは売れていたのだと思います。同じタイプのものをクライアントから求められていたのだと思います。同じテーマを繰り返すことを簡単、安易というのではありません。作家が有名になるということはこういうものなのだと思い知らされました。その作り続ける過程でブランドを確保するための更なる追究、葛藤、苦労、工夫をしてきたはずです。
かなりの大風呂敷を広げましたが、大いなる原点はマルセルデュシャンです。2013年のギャラリー湯山での個展の会場は「泉」という屋号の家でした。その泉からデュシャンの「泉」に結びつけ、文句、、ケチ、言いがかり、ダジャレ的な手法でデュシャンにつながるたくさんのオマージュ的な作品を作ることができました。
その一つがテラコッタ粘土による「小さな泉」。
今日はそんなことを思い出しつつ、テラコッタ粘土1kgで一昨年の国立博物館での展示に出品されていた「泉」の自撮り写真を参考に小便器を塑造彫刻にしてみました。これはどのような意味を成すのでしょうか。3時間くらいの作業でしたが久しぶりに楽しいひと時でした。
手前のものはギャラリー湯山での個展で作ったものです。
このようなことになったのは、午前中に昨日のブログで取り上げた岡崎さんの作品「あかさかみつけ」を見よう見まねで作ってみたからです。なかなか同じものにはならないようですが、当たらずとも遠からずくらいの出来上がりになったようです。
岡崎さんの作品は薄手のダンボールのお菓子箱を利用しました。
2作目です。簡単に彩色を施してみました。薄めのダンボールを使っています。
とりあえずこの二つを更に追究してみようと考えています。