最近書いている自伝的文章の一部です。
私の興味関心の対象は明確に現代美術となっていった。参考書として岡本太郎の著作「今日の芸術」(1955発刊)があった。「今日の芸術は、うまくあってはいけない。きれいであってはならない。心地よくあってはならない。」このフレーズを丸呑みして受け止めた。次に関心をもち想像を巡らしたものは「読売アンデパンダン展(1949〜1963)」のこと。それはすでに開催が終了し、出品も見ることもできなかった伝説的な展覧会であった。そこからたくさんの若手スターが育っていた。その若手スターの洗練された作品群を長岡現代美術館で、上京すれば東京画廊や南画廊で見ることができた。その一人篠原有司男が美術手帖で1966年2月号から12月号までに「前衛への道」を連載した。それを読んで「読売アンデパンダン展」やそこから育ったネオ・ダダ・オルガナイザーズの現場を想像し、日本の現代美術の学習をしたように振り返っている。その他、雑誌「美術ジャーナル」「現代美術」などから東京を中心とする新しい美術の情報を得ていた。
2007年の12月、富山県高岡市駅地下街でのアートイベントで、連載をまとめて出版された初版本を持参し篠原さんからサインをいただきました。
篠原さんの奥さんNoriko Shinoharaさんの個展が銀座の和田画廊で開催されています。2007年にLOS のGettyで初めてお会いし、続く高岡でのイベントでもお会いしました。その後、渋谷パルコでの2人展、アカデミー賞候補となった映画で拝見、昨年のNYでもお会いしたり、ご主人共々にその存在を身近に感じ、元気をいただいています。
今回の個展、コロナ禍でなければ見に行きたい展覧会です。いただいた案内を掲載させていただきます。
これは篠原乃り子さんのfbからの転載です。
篠原ご夫妻のますますのご活躍を祈念させていただきます。