3年前にバラ園を訪れた際に思いついて、落ちた花弁をハート形に並べて撮影した作品をつくるようになりました。また散る桜を捕虫網で捉えたり花弁をかき集めて花咲か爺さんのように空中に放り投げる行為も行って来ました。それらをPetal Projectと名付け、主にブログに掲載して来ました。それらがかなりの点数になってきています。小冊子にまとめてみようとしています。
今年の5月の作品です。
まとめの小冊子の前口上の案です。叙事としては陳腐そのものです。叙情としては奥が深いと思います。叙情は苦手です。それでもと浮かび上がって来た言葉を記述してみました。しばらくしてまた読み直し,味わい直し、言葉を定着させたいと考えています。
花は咲いて散る
咲くのは重力に拮抗し
散るのは従って
大地で朽ちて行く
その一連の花の有り様
花の時間が生まれている
咲いて落ちて行くその定めに
花は逆らうことはできない
つぼみという希望の時があった
満開で注目された晴れ舞台もあった
ひとひらの花として散るという一瞬もあった
そんな花を愛でるのに特別な意味はない
落ちた花弁を集めて
ハート形に並べる
少しの時間で出来る小さな意味行為
誰にでも出来る後衛的なアート