Art Site Horikawa-II

徒然なる思いも含め書く事を積み上げ、アートの発想、構想力を鍛える。

游文舎開館記念展

五智の郷津海岸へ砂鉄を採取に行ってみたら、かなりの数のタールボールが漂着していました。大きくても5cm程度の不定形的で黒い塊でした。そこでむらむらと来て砂鉄と合わせて採取して来ました。
セレンディピティの実践です。自宅でそれを洗い流し付着していた砂をで切るだけ除去。しばらく置いて、どうすれば作品にできるかあれこれと思案。
てなことで、思い付いたのはバーナーで熱を加えること。
キャンバス上にそれを置いてバーナーの炎を当てるとアスファルト成分が軟化し、内部に残っていた揮発性の成分が瞬間的にはじけるように蒸発し燃え上がりました。そのようなオートマティズム技法をキャンバス上で繰り返して絵画的な形象が出来た次第。抽象表現主義のような画面となりました。もう一つは白い皿の上で同じ方法を試み、黒いカレーのような趣が出ました。キャンバスと皿のオブジェを合わせて展示。題して「Tarball Project」としました。
この作品、ECOとリンクする今日的テーマを持つ新作ですが継続展開していくかどうか微妙な弱点もあります。素材は熱を遠ざけると固まるのですがそれほど強く固まらず、触ると少し手や衣服に付いてしまうのです。取り扱いは要注意です。
Tarballの写真はWeb より。球体ではなく何かのかけらのような形をしています。今、世界中の海岸に漂着しているそうです。10年以上前に福井沖で座礁したナホトカ号のタンカー事故での新潟の海岸に沢山漂着した例がありました。いずれにしても船舶が海を汚してしまいます。日常的に少しずつ海の汚れとして漂着しているわけです。

この作品を柏崎にある游文舎移転オープン記念展に出品しています。私の作品のあるコーナーです。




游文舎が拠点を移して再スタートしました。皆様ぜひご覧下さい。