Art Site Horikawa-II

徒然なる思いも含め書く事を積み上げ、アートの発想、構想力を鍛える。

白色円形考

朝起きてみたら5cmくらい雪が積もっていました。身の回りの風景が風景画のように美しく見えてきました。ゴミ捨てのために100mくらいの間を往復。途中のマンホールの蓋の眺めなどに急に「白色円形」を感じて撮影。また自邸の庭にある円形ものの雪化粧の様子を撮影。「白色円形」と書いたのは昨年12月に拝聴した富井玲子さん講演のプレゼンで松澤宥さんの「白色円形根本絵画」と思われる小品を手にもつ写真を見たことがきっかけです。「白色円形根本絵画」という作品の存在を知ったのは1967年の「美術ジャーナル61号」に拠っています。このプレゼンで見た写真の「白色円形」が何時の作品なのかは私には全く分からないのですが、オブジェを消した後か前かはとても興味のあるポイントです。この松澤さんが手にしている白色円形は観念のモデル、形而上学的モデルと受け止めるのが正しいと思いますが,円の形象を見ると心が動くわけです。また、白色円形と言葉を発した時に、円形は図であり、必然的に地の存在が措定されてくるわけです。このように考えると宇宙における限界の有る無しの議論みたいになります。図は図のみで存在できない。図の周りには地があります。そのことは人間の認識世界に限界があるという事かと思われます。