1980年には8月25日~31日の会期で真木画廊で個展。新たな表現を求めて思い付いたのが太陽光によるドローイング。テーマはThe Sun Plan。拡大レンズを用いて太陽光を集め3mmくらいの厚紙を焦がして描きました。その制作意図はそれなりに筋の通ったものでした。しかし、この年の8月は冷夏で太陽が顔を出してくれる日が少なく、大いなる太陽のエネルギーを十分に活用する事が出来ず中途半端な作品となってしまいました。私の活動の歩みの中で、頭でっかちで実際の作品がつまらなかった失敗例です。
美術手帖1980年9月号に書かせていただいたコメントとコンセプト写真だけを掲載しておきます。
その後、地球環境の問題とりわけ地球温暖化への危機意識が高まり、エコロジー思想が一般化していく時代の中で太陽光への着目、関心は続き2006年に太陽光発電パネルを導入。自宅の屋根でソーラー発電を開始して10年が終わろうとしています。その意味で私の1980年のThe Sun Planはアートから日々の生活を支える発電システムの現実そのものとなって展開し続けています。
アトリエ棟の側面に8枚のソーラーパネルを設置
屋根の上には16枚のソーラーパネルを設置し、合わせて24枚稼働している。
今日は好天で効率よく発電してくれています。