Art Site Horikawa-II

徒然なる思いも含め書く事を積み上げ、アートの発想、構想力を鍛える。

一原有徳記念ホール

北海道旅行2日目に小樽へ。主目的は小樽市立美術館3Fの一原有徳記念ホールの展示を見る事。一原有徳作品は80年代始めの頃、北川フラムの活動拠点で見せてもらったのが最初。その際にモノプリントを購入。その1〜2年後にアートフロントギャラリーによる版画集「一原有徳の版1」も購入する事となった。何故、そうなったかを書く事は難しいが、自らの内的宇宙とシンクロするところがあったとしか言いようがない。
今回、展示されている作品自体に新しい発見は無かった。すでにどこかで見た作品ということ。印象的だったのは一角にアトリエが再現されており、大型の印刷プレス機や製版の材料や小道具,発想のルーツを物語る錆び付いたオブジェなどが曼荼羅的に配置・展示されてあったことである。そこから一原さんのメタ・アートが透けて見えてきた。それは一原さんの版の方法の表面性。一原さんの版の先にまだ開発可能性ある世界が見えて来た。アトリエに残された各種のものは一原さんの限界、飛躍できなかったある意味での古さも語っていた。