舟見倹二さんが3月2日に亡くなられました。享年95歳。大往生でした。35年くらい前から親しくお付き合いいただきました。地元でも盛んに発表を続けてこられました。昨年8月の大島画廊での個展が最後の発表となったと推測されます。
舟見さんと私は21歳違いです。高校生の時に大島画廊の2階でベレー帽姿を見たのが記憶の最初にあります。高田工業高等学校の先生をされておられ、抽象画を描いておられたので大先輩で遠い位置におられる感じでした。公募展に出品されていたので単純に現代美術とは異質の別世界の人と思っていたのですが、フリーになられてシルクスクリーンの[Series of Space]を追及されるようになった1980年代後半から同じ作家世界でおつきあいさせていただくようになりました。
西は福井の金津の森、金沢、富山から北は新発田あたりまで、また大地の芸術祭など一緒にかなりの回数ドライブツアーをさせていただきました。最後のドライブは昨年で、柏崎往復だったように思い出しています。
戦後の貴重な文献も持っておられ、特に1950年代の「みずゑ」でアンフォルメル旋風を扱った特集をコピーさせていただいたこともありました。実体験的に伺い知ることができない当時の美術界の動向について認識を広めることができたように思っています。
これから不連続的に数回、舟見さんを偲んで見たいと思います。
協働で取り組んだ2008年からの雪アート。
「雪国ロマン、山ぞりプロジェクト」で舟見さんはスキー板を利用して小ぞりをつくられました。
大ぞりは地元の高橋住建さんから作っていただきました。
舟見さんとは2011年までの4年間一緒に「山ぞりプロジェクト」をさせていただきました。