Tensegrity−4発行に向けて覚書などをまとめています。
例えば写真のようなタイプをどのように位置付けるか。両サイドを固定し、Barを交互にX型につないで行きます。横に伸びていくタイプです。天井部に固定すれば垂線の方向に伸びていきます。
Tensegrity−4 覚書き
Tensegrityに憑かれて6年目に入っている。Tensegrity原理を応用しBarは大400cmから小5cmまでのサイズで500例以上の試みを積み上げてきた。その作例を後付け整理して5種類に分類してきた。
Aドーム型
Barの両端から4本の引っ張り線がある。Barを増やしていくと徐々に大きい球形を形作っていく。実績108本の例がある。円筒型の土台を利用すれば半球型も可能である。
B放射型
ウニのトゲのように中心から放射する形を成していく。Barの長さを直径とする球形に近づいていく。組み立て方法はまずドーム型を作って線対称の位置にある頂点を相互に入れ替えていく。Barが中心で交差する形になる。Barの太さにより中心の交差部が混んでしまうため焼き鳥串素材での作例は15本まで。
Cスパイラル型
Barの両端から3本の引っ張り線で生成する。組み立て方法の説明はしにくい。角錐、角錐台の形を繋げていく形になる。
Dタワー型
同じ本数のスパイラル型の単位を積み上げていくことにより生成する。実績は4本タイプの7段つなぎ例まで。積み上げ方にいろいろな方法が考えられる。
E チェーン型
天井から床へ、右壁から左壁へ、頂上から谷へなどと両端を固定して線状に張るワイヤーのようなタイプ。
なお、どのタイプも引っ張り線は結節点でつながれBarを取り払うと球体または半球体、円筒状のネット構造になっている。このことから逆に発想し最初にネットを作りBarのセットを2番目にする方法があることに気付いた。この場合Barは斜めの筋交いのようにセットしていく。市販の農業用ネット、包帯ネット、防鳥ネットやストッキングを利用した作例がある。
あとがき
Tensegrityの組み立て、解体、再組み立てなどエコ、リユース型の展開に今日的な魅力を感じている。材料によるが短期間のインスタレーション表現、耐久性が必要な表現にも対応できる。
ここ一年のTensegrity作品を発表歴
SNOWART2019 第8回山ぞりまつりモニュメント(十日町市まつだい農舞台)
上越市樹下美術館 屋内外常設的展示
新潟市Gallery HAFU個展(大中小100点以上展示)
上越美術協会展(招待出品)
「ふれるかんじる楽しい美術展」南魚沼市池田記念美術館
SNOWART2020第9回山ぞりまつりモニュメント(十日町市まつだい農舞台)
Web自学により小さくて軽い素材によるマケット的作品の作り方はほぼマスターしたと考えているが、その道は始まったばかり。次の展開・追究の方向をどう定めるか思案している。
大型化、耐久素材への挑戦、室内での装飾性を高める方向、野外展開への挑戦などがある。その他、Barの大小の混在、異質な形の組み合わせ、曲線の導入、彩色の多彩化の工夫などを考えている。(2020.3.1)
著者 堀川紀夫
発行者 堀川紀夫
発行所 Baku出版社