Art Site Horikawa-II

徒然なる思いも含め書く事を積み上げ、アートの発想、構想力を鍛える。

絵画のための一つの結論

大上段に「絵画のための一つの結論」と書いたのですが、私の中で結論が出たことから導き出されているフレーズです。
以前にも書いていますが、表現の一つとして絵画しながら絵画に悩んでいました。その悩みの中心は絵画するために買い求めている油絵具や色鉛筆、また子供たちの小中学生時代で残されたクレパスなどをそのままゴミとして処分するのではなくそれ相応に生かしたい、絵具たちを成仏さたい、つまりは画家・美術家として成仏したいということでの悩みでした。アクリル絵具はそれなりに生かして来ているのですが、相応に生かせないその他の描画材料を意識しながらも作家としてのポリシーの狭さから絵画しようにも満足度を持って絵画展開出来ない位相に存在し続けていました。それに加えて、5年前にF先輩が亡くなられて、遺族より沢山の未使用のラッカースプレーをいただいてしまった事の解決策のなさなど悩んできていました。
そんな歩みの日々でしたが2014年の柏崎市の游文舎での個展の準備段階でこれらの未解決問題に風穴をあける考えがひらめきました。それは絵具を絵画イメージや主題の道具とするのではなく絵具それ自体として出現させる事でした。
その方法とは、例えばスプレー缶を一本を何らかの支持体あるいはオブジェクトの表面に全て吹きかけて吹き終わって缶が空になった時点で一作完成というものです。
もう一つは枠に貼らないキャンバスに裏も表も無くスプレーを吹きかけ続け、キャンバスと塗料自体の厚み=強さで作品を支持させる方法。
游文舎の個展で発表したのは6点。本日、昨日から取組んでいる別の作品でスプレーを使う作業の次いでにその作品群に続く意味で作品をでつくりました。それを掲載します。
サイズは30×30cmで小さめですが、キャンバス地自体のちからでそれなりに湾曲し心地よい景色を作ってくれました。
このシリーズのタイトルはまだ付いていません。とりあえず「色による色」(仮題)としておきます。

レリーフ的な作品になっています。撮影の為に裏側にガムテープを付けて壁面に付けています。展示に際してはその展示空間に依拠し壁に立てかける等は考えられます。壁に展示する場合、裏にフックを付けることや壁にくぎを打つなどの補助手段を無くす事はできないように思います。