Art Site Horikawa-II

徒然なる思いも含め書く事を積み上げ、アートの発想、構想力を鍛える。

アイスサークルのこと

先日、「白色円形考」を掲載にしました。すると知り合いの織原観大さんから「アイスサークル」についてメールが来ました。「アイスサークル」とは河川や湖という水の流れのある自然の中で円形の氷が形成され、その浮かんだ円形の氷がクルクル回る現象です。山形でそれが目撃されたというニュースについてでした。
白色円形は松澤宥さんの「白色円形根本絵画」による言葉ですが、その生成が禅の悟りを表す円相への観念的思考とアイスサークルのような自然の形象を形而上のモデルとする抽象的思考の合わせ技ではないかという仮説が可能です。これまで、松澤さんの白色円形とは諏訪湖が凍結し白い形となった姿を抽象化したものではないかと素朴にとらえていました。ちなみに松澤さんがデザインされた諏訪ロータリークラブのバーナーには諏訪湖の形が引かれています。
画像は諏訪ロータリークラブの週報より。

昨年10月15日 松澤宥さんを偲ぶ会にて撮影。諏訪湖の形は銀色です。白ではありません。

松澤さんが「オブジェを消せ」の啓示を聞かれたのは1964年。その前に誰にも共通する自然そのもの、自然から発想する、自然と観念の間を行き来するなどの豊かな自然体験から言葉・観念を紡ぐ、10歳代の成長過程がありました。そして下諏訪が中山道の宿場町で人、もの、情報が行交う場所であった歴史。自宅の前を通過する7年に一度の御柱祭の喧騒、非日常。戦時中の体験、フルブライトでの米国留学経験。先日初めて手にした松澤宥選詩集「星 または ストリップ・ショウ」に綴られている珠玉のことばなど。ここら辺まで書いて来ると、松澤宥さんの広大無辺さに圧倒され私自身の浅学非才ぶりが自覚されてきて言葉が出て来なくなります。この「白色円形根本絵画」について、いずれまた自己解釈に挑戦する事を期し、沢山ある入口の門札の一部を記し、本日はこれにてギブアップ。(書いてから4〜5回推敲し、字句を訂正しました。)
以下「アイスサークル」について。
川面くるくる“謎の円盤” 飯豊・白川に「アイスサークル」
山形新聞 2月19日(金)7時51分配信

 寒冷期の川や湖沼などで円盤状の氷が回転しながら形成される「アイスサークル」と呼ばれる珍しい自然現象が、飯豊町の中津川地区の白川で見つかり、米沢市吹屋敷町、団体役員高橋信弘さん(75)が写真撮影した。防災科学技術研究所雪氷防災研究センター新庄雪氷環境実験所(新庄市)の阿部修契約専門員は「条件がそろえば起きるのかもしれないが、県内での確認は聞いたことがない」と話している。(以下略)

Webで見付けた世界各地のアイスサークル画像です。とても美しい,不思議ですが理にかなって説明しやすい自然現象です。